原子炉格納容器内の作業用足場のすき間から見える水。カメラのライトが反射し、中央が白く光る=福島第一原発1号機、東京電力提供
事故時に原子炉格納容器を冷やすための水を出す配管。表面がさびている=東京電力福島第一原発1号機、東京電力提供
原子炉格納容器の壁。湯気が立ちこめさびている=福島第一原発1号機、東京電力提供
原子炉格納容器に機器の出し入れをするハッチ(左)。湯気が立ちこめている=福島第一原発1号機、東京電力提供
東京電力は10日、炉心溶融事故を起こした福島第一原発1号機の原子炉格納容器内をカメラで撮影した様子を公開した。内部は湯気が立ちこめ、機器がさび
ていた。水も確認され、事故で溶けて散らばった核燃料が冷やされているとみられる。放射線量は毎時11.1シーベルトを計測。11日で事故からちょうど1
年7カ月がたつが、中は依然として高い放射線量だった。
1号機の原子炉格納容器内部の事故後の本格調査は初めて。炉心溶融事故を起こした1~3号機の格納容器内部にカメラを入れたのは、2号機に続いて2基目になる。
1号機は東電の解析で、最も燃料の損傷がひどく、溶けた燃料のほとんどが原子炉圧力容器を突き抜け、格納容器に落ちて底にたまっているとみられる。東電によると、表面に腐食はあるものの、見えた範囲では機械が大きく傷んでいることはないようだとしている。
今回、配管の貫通部からカメラを入れて調べた。東電によると、格納容器の底から高さ2.8メートルに水面があった。これまで格納容器の圧力値から推定し た水面から80センチほど高かった。東電は「推定はあくまで目安の数字」として想定の範囲内の値だとしている。溶けた燃料は水につかり、冷やされていると みられる。
2号機では今年3月の格納容器内部の調査で、毎時約73シーベルトの高放射線量を計測した。人が数分間浴びると死に至る値だ。今回1号機では最高11 シーベルトで、2号機よりも低いが1時間弱浴びると死ぬほどの高い値だった。今後は溶けた核燃料を取り出して廃炉作業を進める予定だが、容易に人が入れる 状態ではなく作業は困難が予想される。
東電原子力・立地本部の尾野昌之本部長代理は「カメラの映像だけで原子炉内の状態を知るのは難しいが、一部だが放射線量や水位が見えてきた。今後の対応を考えるうえで重要な情報が得られた」と話した。
1号機の原子炉格納容器内部の事故後の本格調査は初めて。炉心溶融事故を起こした1~3号機の格納容器内部にカメラを入れたのは、2号機に続いて2基目になる。
1号機は東電の解析で、最も燃料の損傷がひどく、溶けた燃料のほとんどが原子炉圧力容器を突き抜け、格納容器に落ちて底にたまっているとみられる。東電によると、表面に腐食はあるものの、見えた範囲では機械が大きく傷んでいることはないようだとしている。
今回、配管の貫通部からカメラを入れて調べた。東電によると、格納容器の底から高さ2.8メートルに水面があった。これまで格納容器の圧力値から推定し た水面から80センチほど高かった。東電は「推定はあくまで目安の数字」として想定の範囲内の値だとしている。溶けた燃料は水につかり、冷やされていると みられる。
2号機では今年3月の格納容器内部の調査で、毎時約73シーベルトの高放射線量を計測した。人が数分間浴びると死に至る値だ。今回1号機では最高11 シーベルトで、2号機よりも低いが1時間弱浴びると死ぬほどの高い値だった。今後は溶けた核燃料を取り出して廃炉作業を進める予定だが、容易に人が入れる 状態ではなく作業は困難が予想される。
東電原子力・立地本部の尾野昌之本部長代理は「カメラの映像だけで原子炉内の状態を知るのは難しいが、一部だが放射線量や水位が見えてきた。今後の対応を考えるうえで重要な情報が得られた」と話した。